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【Networking Day 2023:イベントレポート2】session2~大企業が実践する驚きの活用術を伝授!プロ人材が生み出すイノベーションとは~

記事のまとめ

  • プロ人材を活用することで多角的かつスピーディーに新規事業に取り組める

  • 人材の獲得にプロ人材という選択肢が加わることで、活用できる人材の幅が広がる

  • プロの目線を持った外部人材の意見は、事業のスタートの大きな助けになる

副業・フリーランス人材 マッチングプラットフォーム「HiPro Direct(ハイプロダイレクト)」は、サービスリリース1周年の節目となるイベントとして、「HiPro Direct Networking Day 2023」を2023年9月13日に開催。ビジネスで課題を抱える企業と専門スキルを持った人材とのマッチングのきっかけを生み出すことを目的に、4つのトークセッションおよび人材交流の場を設けました。

オープニングセッションに次いでお届けする本レポートは、セッション2の模様です。テーマは「大企業におけるプロ人材の活用」。モデレーターは、「HiPro Direct」で責任者を務める大里 真一朗。登壇者は、積水化学工業株式会社 イノベーション推進グループ グループ長を務めるイノベーション鈴木氏、セイコーエプソン株式会社 プリンティングソリューションズ事業本部 P総務部 総務部 部長の中島 紀彦氏、株式会社NTTドコモ 新事業開発部 担当部長の朝生 雅人氏の3名にてお届けしました。

プロ人材の活用は、新規プロジェクトが中心

大里:モデレーターを務める大里と申します。本日は各企業のプロ人材の活用について、具体的な事例を伺いたいと思います。今回、3名の方に登壇いただいております。まずはそれぞれが携わっている事業について、教えていただければと思います。

朝生氏:NTTドコモの朝生です。2021年から新規事業創出の企画・運営に携わり、現在は、2023年7月にスタートした「docomo STARTUP」という新規事業創出プログラムの責任者を務めています。「HiPro Direct」は、これから利用する予定ですが、プロ人材の活用は以前から自社独自で積極的に行ってきました。本日はよろしくお願いいたします。

中島氏:セイコーエプソンの中島と申します。普段は本社のある長野県で、中核事業のプリンター部門の人事・総務部門で責任者を務めています。地方に本社を構える製造業のプロ人材活用の事例について、お話しできればと思います。

イノベーション鈴木氏(以下、鈴木氏)積水化学工業で、新規事業の創出や提案制度、オープンイノベーションを統括しているイノベーション鈴木です。今回のようなイベントでの登壇も多く、その度に「イノベーション!」と腕を上げながら声を上げていたら、いつのまにか「イノベーション鈴木」という名前になりました。本日はよろしくお願いいたします。

大里:ありがとうございました。それでは、早速本題に入りたいと思います。各企業でプロ人材の活用を進めていますが、どのように活用しているのか教えていただけますでしょうか。まずはNTTドコモの朝生さんに、お話を伺いたいと思います。

朝生氏:2023年にスタートした「docomo STARTUP」は、新規事業へのチャレンジのしやすさを保ちつつ、成果を出した場合の報酬も得られるようにしている”ローリスク・ハイリターン”を目指した企業創出プログラムです。5万人以上在籍しているNTTドコモのグループ社員が持つ技術やアイデアを活かして、新規事業を生み出すことを目的にしています。

この新規事業プログラムで手がける事業をスピーディーに成長させるために、開発・マーケティングなどの専門的なスキルを持った外部の方の活用を進めています。

大里:事業の立ち上げフェーズにおけるプロ人材の活用は、HiPro Directでもよくご相談いただくケースですね。続いて、セイコーエプソンの中島さんにお話を伺いますいかがでしょうか。

中島氏:弊社はプリンターの開発・製造・販売を中心とした、いわゆるものづくり企業です。特にハードウェアは長年手がけてきたのですが、時代の変化を受けて、ハードウェアとICTなどのソフトウェアと融合した、新規事業を展開する必要があると考え、新規事業の開発に取り組んでいます。

事業開発を進める上で、プリンターと関連する新しい事業の企画立案を目的としたプロ人材の活用を考えており、プロジェクトにメンバーとして参加いただいております。

こうした人材の活用をすることにより、プロジェクト内にも具体的な成果が上がってきています。例えば、紙の印刷が必要な教育業界では、学習塾向けICT コンテンツを運営するスタディラボ様と協業が実現。オンラインで実施する授業の終了後に、生徒が自宅から課題を遠隔操作にてプリントし、解答を作成。さらに遠隔操作にてスキャン操作して課題を提出するというサービスを、2022年6月に開発しました。

大里:NTTドコモさんと同じように、新規プロジェクトに専門スキルを持った人材が参加しているんですね。プロ人材の活用は、以前から実施していたのでしょうか。

中島氏:これまでは雇用を前提とした人材活用をやってきましたので、新規事業におけるプロ人材の活用は今回が初めてです。

大里:ありがとうございます。最後に、鈴木さんにお話を伺います。

鈴木氏:積水化学工業では、新規事業を創出するための社内ビジネスコンテスト「C.O.B.U.アクセラレーター」を2023年4月から開催しております。

「C.O.B.U.アクセラレーター」は、ステージ方式で、アイデアエントリー(4月〜5月)、アイデアの仮説検証「ステージ1(7月〜9月)」、市場検証の「ステージ2(10月〜3月)」、事業化準備の「ステージ3(次年度)」と、3つのステージを設けています。

2023年度は約200件のアイデアが応募され、そこからステージ1に進める採択案件を20件選出。ステージ2では、採択案件からさらに3件を選び、最終となるステージ3では、1件を選抜し1年かけて事業化の準備を進める予定です。

この3つのステージのうち、アイデアの仮説検証「ステージ1(7月〜9月)」において、スポットコンサルのような形で、「HiPro Direct」を利用させていただきました。20件の採択案件について、その専門領域の方々に話を聞き、市場調査やアイデアをブラッシュアップする方法を相談させていただきました。

プロ人材活用のメリットは、多角的かつスピーディーに事業に取り組めること

大里:それぞれの企業において、プロ人材を活用した上で感じたメリットとデメリットについて伺いたいと思います。NTTドコモさんでは、プロ人材活用のメリットはどのような点にあると感じていますか。

朝生氏:まず、社外の人材に参加していただくことで、アイデアが広がりつつ、スピード感を持って事業に取り組めるようになる点はメリットとして挙げられます。ただ、それ以上に、社外の方がプロジェクトに参加することで、社内になかった視点が生まれることにメリットがあると感じています。自社内でプロジェクトを完遂しようとすると、自社のやり方に固執してしまうことは少なくありません。

そこでプロ人材の方にプロジェクトに入っていただくと、自社以外のやり方の選択肢が生まれます。その結果、ベンチャー企業や他の企業の知見と自社内の知見の融合が起こり、企業文化の枠が広がります。

大里:社内と社外の文化が融合するという点は、変化の激しい時代において、大きなメリットであるように思えます。セイコーエプソンの中島さんは、プロ人材を活用するメリットについて、どのようにお考えですか。

中島氏:弊社は、本社が長野県にあるため、人材獲得に関して課題があると以前より強く感じていました。これまでは採用中心で人材を獲得してきましたが、オンラインでの業務推進ができるようになり、プロ人材の活用を考え始めています。特に2週間という速さで人材と巡り会えたことは、プロ人材活用における最大のメリットです。現時点では、デメリットは感じておらず、プロジェクトは期待以上にうまく進んでいます。

大里:ありがとうございます。積水化学工業さんは、プロ人材をプロジェクトへの参画ではなく、スポットという形で活用されています。メリットとデメリットについてお聞かせいただけますでしょうか。

鈴木氏:非常に大きいメリットと実感する点は、プロの意見を聞けることです。専門領域の人に話を聞くと、アイデアやビジネスプランの抱える問題点はすぐにわかるんですよね。事業のどの点に課題があって、どのように解決していく必要があるのかも相談できますので、まるで「1時間のコンサルを受けられる」かのような点であることが魅力でした。

デメリットとして挙げられる点は、機密情報の取り扱いが難しいことです。ただ、情報の取り扱いの部分に関しては、プロ人材をスポットで活用する上で課題なるとあらかじめわかっていたので、事前に「HiPro Direct」に相談して、サービスの利用方法をカスタマイズさせていただきました。

大里:サービスをうまく活用いただき、ありがとうございます。ちなみに、プロ人材のマネジメント方法について、セイコーエプソンさんにお伺いしたいです。内部のミーティングや上司へのレビューをプロ人材の方が担うケースがあるそうですが、個人業務はどのように任せているのでしょうか。

中島氏:最終的にはビジネスの実装まで一緒に実現したいと考えていますが、基本的にはステップごとに契約を結ばせていただいております。

まずは、弊社が最も重視しているビジネスアイデアを考える部分でひとつの区切りを設けて、次のステップに進むときに契約を結び直すようにしています。

プロ人材の活用を通じて起きた変化や今後挑戦していきたいこと

大里:最後のテーマとして、プロ人材の活用により起きた変化と、今後の事業で挑戦していきたいことをお伺いしていこうと思います。NTTドコモさんでは、プロ人材の活用を今後どのように進めようとしていますか。

朝生氏:プロ人材の力で事業開発がスケールすることは確信しているため、積極的に活用を進めていこうと考えています。

プロ人材がチームに参加することで、スピーディーに課題を解決できるようになりました。課題を解決できるとチームの推進力が上がり、メンバーの活力も上がります。そのため、社内の他の事業に対しても、プロ人材の活用という手段の有効性を周知していきたいです。

大里:ありがとうございました。セイコーエプソンさんでは、今後もさらなるプロ人材の活用を考えていますか。

中島氏:弊社におけるプロ人材の活用は、現在私の担当している事業にとどまっています。ただ、全ての事業で新たなソリューションサービスを生み出す必要がありますので、挑戦する場を設けて、全社的な広がりを生み出していきたいです。

大里:最後に、複数社で新規事業開発を手がけてきた積水化学工業さんのビジョンを伺えればと思います。

鈴木氏:新規事業のヒアリング調査の際に、プロ人材を活用したところ、社内の他部署からもプロ人材の活用について問い合わせをいただくようになりました。

このように社内でもプロ人材の活用の輪が広がる兆しが見えています。将来的には、外部に情報を開示できない事業は社内でプロジェクトを進め、外部と連携できる領域はプロにお願いをするような形で、社内人材・社外人材のプロジェクトへのアサインを、担当者の裁量で判断できる組織を作りたいです。

大里:本日は3社の新規事業への想いが見えて、胸が熱くなりました。ありがとうございました。

(書き手:中 たんぺい/編集:永見 薫/監修:HiPro Direct編集部)

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【Networking Day 2023:イベントレポート1】オープニングトーク〜副業人材の活用が企業の課題解決につながる理由〜

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