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イベントレポート

副業フェス2023

【副業フェス2023:イベントレポート3】「大企業における副業人材活用のリアル」〜日本電気株式会社、森ビル株式会社の事例〜

記事のまとめ

  • 大企業で副業人材を活用する理由は、「新しい挑戦へのハードルを下げる」にある

  • 副業人材を活用するポイントは、「自社でできない仕事に集中して依頼する」である

  • 成果物やビジョンを共有しないと、副業人材の当事者意識を引き出せない

パーソルキャリアが運営する副業・フリーランスマッチングプラットフォーム「HiPro Direct(ハイプロダイレクト)」は、“副業というはたらくの選択肢が当たり前”となる社会を実現するための一歩として「副業フェス」を開催しました。(2023年2月9日開催)

「副業」の概念をアップデートし、副業をする個人同士、副業人材を募集する企業と副業をする個人、副業人材の活用を推進・検討する企業同士が出会えるイベントです。

第二部トークセッションは、「企業の副業人材活用って今後どうなる?大手/スタートアップ/地域それぞれが語る副業人材活用のリアルとは」というテーマで議論が行われました。一つ目は「大企業における副業人材活用のリアル」のセッションです。

※第一部トークセッションのレポートはこちら:「副業のリアルを副業の専門家と実践者が語る」を読む

※第二部トークセッションのレポートはこちら:「スタートアップにおける副業人材活用のリアルについて」を読む

第二部トークセッション

「HiPro Direct」の事業責任者を務める大里 真一朗がモデレーターを務め、日本電気株式会社デジタルテクノロジー開発研究所リードビジネスデザイナーの尾田 識史氏と、森ビル株式会社ARCH企画運営室室長の飛松 健太郎氏を交えてトークセッションが繰り広げられました。

大里:第一部は副業を実践する個人の視点からトークセッションが行われました。第二部は視点を変え、企業からみた副業人材活用について、日本電気株式会社の尾田さん、森ビル株式会社の飛松さんに詳しくお話をお伺いしたいと思います。

企業の人材活用において、正社員と副業は何が違うのか、といった具体的な内容まで踏み込み込んでお伺いしていきたいと思いますでは、尾田さんから、略歴とミッションのご紹介をお願いします。」

尾田NEC(日本電気株式会社)の尾田 識史と申します。グローバルイノベーションユニットのデジタルテクノロジー開発研究所の中で、リードビジネスデザイナーを務めています。

私はもともとコンサルティング会社で、大企業や観光地向けに、自動運転や遠隔診療といった新しい「社会インフラをどう実装していくのか」を提案する仕事をしていました。

そのあと日立製作所に転職し、社会課題の解決を目指して大企業同士が共創し、それを日立製作所のビジネスに取り込んでいくことをメインに活動していました。当時私が所属していた部署では、研究者としてのミッションと、コンサルティングとしてのミッションの両方が求められていたんです。

社会課題の構造化と、それを企業のビジネスとしてどう活かすか。今の会社でも、根底は同じです。ミッションは「NEC技術を活用し、社会課題を解決できる自社サービスを自ら作り出す」ことだと定義しています。自分でサービスを作り、運用するところまで、研究所発信でやっていきたいと考えています。

私はリードビジネスデザイナーとして、エンジニアや研究者、知財、営業などさまざまな領域の専門家の方を束ねて、研究所技術の事業化を図るプロジェクトリーダーを務めています。大企業だと、人材を集めるのは簡単だと思われがちですが、私たちの部署のプロジェクトに必要な専門家はかなり少ない状況です。

ですので、2022年に部署を立ち上げた当初から、外部人材の活用を進めてきました。例えば、Z世代の方の価値観がわからないとか、そういった方たちにフィットするUI、UXをデザインできないとか、海外市場を目指したいけれど、現地の方の生活を理解できていないとか。社内人材にはないスキルやナレッジを補うため、およそ10名の外部人材の方に協力してもらいながらプロジェクトを進めています。

大里:外部人材の活用が既に進んでいらっしゃるようですが、活用が広がったきっかけは何だったのでしょうか?

尾田:始めたのは2年ほど前です。

ある個人のコンサルの方が関わったプロジェクトが、中止になってしまったことがありました。そこで、何かほかに仕事はないだろうかと声をかけられたのです。正直私は、外部の方と一緒に仕事をすることに反対していました。

ですが、その方と私たちの専門分野が全く異なるので、新鮮な視点をもらえるのではないかと考え直しました。実際に関わってもらう中では、年齢や世代も違うので「このサービスは一般的には使われないだろう」いった社内では意見があがりにくい率直な意見をもらうこともあり、非常に良い効果を感じ取っています。それ以来、ずっと契約を続けていますね。

偶然にも、関わってもらったプロジェクトが全社的に大きなプロジェクトだったので、社内に噂が広がりました。このプロジェクトではBtoCのプロダクトを扱っていて、それが成功するのであれば、自分たちもBtoCに挑戦してみたいと考えるメンバーが増えたんです。一気に外部人材の活躍の場が広がったように感じます。

大里:その一人の方がきっかけで、NECさんの中で外部人材の活用が注目されるきっかけになったんですね。

それでは飛松さん、略歴とミッションのご紹介をお願いします。

飛松:森ビル株式会社の飛松 健太郎と申します。ARCH企画運営室で室長を務めています。

2002年に大手不動産会社に入社し、2008年に森ビルに転職しました。法人向けのオフィス営業として、六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズへの企業誘致を行う中で社内でも誰も足を踏み入れていなかったIPO前のスタートアップの企業誘致にも取り組んでいました。その後、ディベロッパー各社が東京のそれぞれのエリアでどのようなブランディングをしていくのか、といった議論や、イノベーティブなビジネスエリアの旗を取りたい、と2015年にイノベーション創発領域の企画や運営、営業などの活動を行うチームを立ち上げました。

2020年4月に、虎ノ門ヒルズに約1,100坪の大企業の新規事業特化型の施設「ARCH」を立ち上げ、責任者を務めています。また、現在麻布台ヒルズプロジェクトでは、スタートアップに対するリスクマネーの供給の拠点としてベンチャーキャピタルやコーポレートベンチャーキャピタルの集積するTokyo Venture Capital Hub企画もしています。

大里:「ARCH」は国内初の、大企業の新規事業部署向けの施設ですよね。

飛松:そうですね。日本の大企業のオープンイノベーションにおける課題は、スタートアップ側にあるといわれた時代もありましたが、一方で大企業側の複層的なミルフィーユ型の意思決定の構造にもあると考えています。また、社外のさまざまな方の意見を聞きながら新しい領域にチャレンジしていくことも、大企業の苦手な分野です。

そういった構造やカルチャーを変えていく震源地になりたいとの思いでインキュベーションセンター「ARCH」をつくりました。コロナ禍で立ち上がって約3年が経ち、現在119社、865名の大企業の新規事業部署の方が入居しています。

大企業が新規事業を始めようとする際、自社の強みと世の中のトレンド、社会課題という三つの要素を掛け合わせて、領域を決めて立ち上げます。「ARCH」では立ち上た企画を「共創」と「協創」の二つの方法で進行させることが特徴です。「共創」は自社の強みや技術、課題を持ち寄って共につくっていくこと。「協創」は一社から始まって、足りないピースをつなぎ合わせ、学び合いながらつくっていくことです。

1社で山に登っていくよりも、約120社で登った方が成功確率とスピードは上がります。現在169の新規事業のプロジェクトが動いています。

大里:個人においても有効な方法だとお見受けします。

飛松:もちろん、企業だけではなく、人の場合も当てはまります。そういった気づきを促すため、「ARCH」では週3〜4回、2022年は年間226回のイベントやワークショップを行いました。運営チームも森ビルの社員だけではなく、複数の企業の方に入ってもらい、さまざまな形で機会を提供し、新規事業創出を支援している施設となっています。

大里:ありがとうございます。NECの尾田さんからは、自社の新規事業や新しい取り組みにおける外部人材の活用という視点でお話しいただき、森ビルの飛松さんからは、100社ほどの大企業がどのように協力してプロジェクトを進めるのか、支援側の立場も含めてお話しいただきたいと思います

ズバリ!副業人材活用の意義とは!

二人の自己紹介が終わったところで、一つ目のトークテーマ「ズバリ!副業人材活用の意義とは!」の議論に入っていきます。


大里:自社における、もしくは入居企業様における副業人材の活用には、さまざまな形があると思います。

まずは尾田さんから、事前に「新しい挑戦へのハードルががくっと下がる!」と回答していただいてますが、具体的に教えてください。

尾田:先ほどもお話しした、副業人材の活用を始めたときに学んだことです。

BtoCのアプリ開発に乗り出したとき、私は大反対で、上司に長文チャットを送ったほどです。「そんなプロダクトは誰も作ったことがありません」とか、「作ったとしても誰が運用するんですか」とか、「マネタイズプランは誰が作るんですか」とか。しかし、上司からは「やってみないとわからない」と押し返されて。

大里:上司は積極的だったんですね。

尾田:そうなんです。正直、ものすごく不安で悩みながらも、私があらかた成果物を作った上で、副業人材の方に相談してみたんです。すると、その方はエッセンスを上手に抽出し、1〜2枚の資料に落とし込んでくれました。

社内でビジネスの審査をする厳しい会議への提出資料に載せると、幹部はすごく驚いていましたね。まだ審査段階なのに、UIが決まっていたり、どのようなデータが集まりそうなのかわかっていたりしていて。社内実証も好反応で、前向きに進めることができました。今まで私たちが時間をかけてやっていたことを、ぎゅっと短縮して進めてくれたんです。挑戦のハードルが下がったことを実感しています。

大里:副業人材の方を参謀のような役割で活用されたんですね。

一方、副業人材からすると、大企業のプロジェクトに入っていくときには勇気が必要だと思うんです。受け入れる側として気を付けていることや、反対に「こういうスタンスで入ってきてほしい」といったリクエストはありますか?

尾田:私が最も気を付けているのは、たくさん作業を依頼しないことです。本業もあるので時間は限られています。私たちにはできない部分に絞ってお願いするようにしていますね。

また、副業人材の方には、ご自身の視点からどんどん主張をしてほしいです。私はコンサルタントなので、調べ物が得意です。しかし、UIのデザインやコンセプトメイキングなどは今までやったことがないので、その視点やスキルはすごくありがたいですね。

大里:第一部でも、「副」といった言葉に消極的なニュアンスがあるというお話がありました。

先ほどの「共創」や「協創」というお話と同じように、主従の関係ではなく、一緒につくっていく姿勢を大切にしているということでしょうか。

尾田:そうですね。私たちの提案書には、副業の方の顔写真も許可いただければ全員載せています。私たちも覚悟して一緒にやっていきたいと思ってますし、このメンバーでやっているということを、ビジネスの審査会でも伝えます。

大里:ありがとうございます。では続いて、飛松さんからは「新たな『視点』『視座』『視野』が手に入る!」と回答していただいています。具体的にお話いただけますか?

飛松:私は「ARCH」で、大企業の新規事業の創出に携わっているので、その立場からお話しします。

大企業の新規事業は、自社の強みと世の中のトレンドと、社会課題の掛け合わせから生まれると先ほどお伝えしました。ここで問題になるのが「自社の強みとは何か」です。人間に置き換えても、自分自身が強みをわかっていないケースが多いと思います。実際「ARCH」でも、新規事業の領域設定で何をやるのかすら、決まってないまま入居するケースが、7〜8割です。自社の強みを知ることが、一番の課題になっています。

これまで副業人材や外部人材は、プロジェクトが始まったあと、足りないピースを埋めるときに活用されてきました。しかし実は、初期段階で自社の強みを考えるときに一緒に入ってもらうと、意外と新しい気づきがあると思うんですよね。実際、森ビルで現在スタートアップと共創で走り出しているライドシェアや教育ビジネスは、社外の方が森ビルの強みを考えて進言されたことがきっかけなんです。

イノベーションという言葉には、新結合という意味も含まれます。自社の社員だけで膝を突き合わせて議論するのもいいと思いますが、外部から異質な意見を取り入れてみると、イノベーションにつながるかもしれません。

大里:入居企業の7〜8割は何をするのかが決まっていない状態とは驚きました。実際に、そのような大企業の方に社外の知見の活用を促すために、どのような支援を行っているのでしょうか?

飛松:正直、まだまだ道半ばです。大企業が新規事業に取り組む際、情報漏洩をはじめとしたさまざまな問題がありますし、各企業のカルチャーもあり、自社社員のみの閉じられた環境で話を進めてしまいがちなんですよね。

そのときに重要なのは、自社のカルチャーや事業をできる限りアウトプットし、理解してもらう努力をすることだと感じています。どれだけ棚卸できるのかということです。様々な分野の専門家がメンターとして助言をしていますが、実は助言を受けるためのアウトプットにこそ大きな意義があります。

そして、関わる人に丁寧にインプットを行うこと。これを中途半端にしてしまうと、誤解が生じてしまいます。成果物に対して、「何かが違う」という違和感を生みます。そこで生まれた違和感は、見逃してはいけません。その違和感に反論する前に、一度時間をおいて考えてみると良い気づきが得られるでしょう。こういったマインドセットも大切です。

大里:ありがとうございます。企業だけではなく個人の場合も、違和感から強みに気づいたり、明確な他人から課題をフィードバックもらえたりすることは大きな力になるように感じました。

では、尾田さんに伺いたいです。大企業では昔から自前主義といって、自社の資源・技術だけを用いて事業を行う考え方があります。NEC様では、外部人材の活用も進んでいると思いますが、今のお話を受けてどのようなことを感じましたか。

尾田:私がはじめて副業人材の方と一緒に仕事をしたとき、飛松さんのお話にあったように、正直、提案された物に対して「何かが違う」と感じました。ですが、周囲の人に見せてみると、非常に高評価を受けたのを覚えています。

彼らに対しては、私からかなりの情報をインプットしましたし、彼ら自身も、非常に吸収力が高かったので、いいアウトプットが出せたのだと思っています。こういった成功体験を少しずつでも積んでいくことが大切ですね。

また、企業側は、例えば私たちであれば基盤技術などの得意な領域に集中して、そうではない領域は、副業人材や外部人材の方にお任せするのがいいと思います。

大里:企業も個人も、自身の領域に集中して取り組み、そして臆せず、遠慮せずに、お互いに意見を言い合うような、対等な関係で一緒にやっていくことが大切そうですね。

とはいえ・・・こんな懸念もあるよ・・・

二つ目のトークテーマは「とはいえ・・・こんな懸念もあるよ・・・」です。

大里:副業人材の活用を推進しようとしても、懸念点もあると思います。尾田さんから事前に「アウトプットが担保されない」と回答していただいてますが、具体的にどのようなことを感じていますか?

尾田:実は一度失敗したことがあって。

あるとき私たち自身に余裕がなく、私たちが取り組むべき業務を半分お任せしたんです。すると、できあがった成果物に一貫性がなくなってしまっていました。先方も我々の成果物に合わせてアウトプットをすることが大変そうでしたし、上司も社内でやったほうがよかったと指摘をしていました。ただ、それは私たちの方が社内で議論してきた回数が多い分、それは当たり前です。

ただ、副業人材の方のスキルが私たちに近いと、自社人材で行わずに外部に委託する意味は何なのかを問われます。企業側は、依頼したい業務が本当に自社では難しいことなのか、よく話し合って絞り込む必要がありますね。

大里:企業側は、副業人材にどのような業務を任せていくのか、最初の設定が重要だということですね。

尾田:そうですね。自分自身が今いる業界からなるべく離れた業界の方が、価値は出しやすいと思います。

大里:ありがとうございます。続いて飛松さんからは「チームビルディング」と回答していただきました。具体的に教えてください。

飛松:副業人材や外部人材の方とはっきりと役割分担をしてしまうと、その方たちにとって、プロジェクトが自分ごとではなくなってしまうと思います。ですが、企業が思い描く世界観を共有し、「こんなふうにやったらいいのでは」という本音を引き出せれば、もっと良いものができあがるかもしれません。

何らかの課題にチームで挑戦していくとき、どの会社に在籍しているのかは関係ないと思うんです。チームビルディングを行い、「みんなでこんな世界をつくろう」というイメージが共有できていれば、思いもよらぬ化学反応や新結合が生まれるでしょう。

大里:企業としては、チームに入れる一人を見極めるのが難しいこともあると思います。参加者から「企業が副業人材を選ぶときのポイントはありますか」と質問をいただいています。

飛松:プロジェクトの成功のために足りない能力やスキルがほしい場合は実績を見ます。ですが実際のところ、チームでゼロからつくっていかなければならないので、一緒にはたらきたいと思えるか、心地よくコミュニケーションをとれるかが大切になってきますね。

大里:副業や業務委託だと、即戦力になることが重要だと思われがちですが、実は正社員の転職で大切になる「一緒にはたらきたいか」といった共通点もあるんですね。

今後、副業人材とどんなチャレンジをしていきたいか

三つ目のトークテーマは「今後、副業人材とどんなチャレンジをしていきたいか」です。

大里:最後のトークテーマです。 今後、副業人材とどのようなチャレンジをしていきたいとお二人は考えられているのでしょうか?

まず尾田さんから「レアなスキルを持った人材を集めてチームを強化したい」と事前に回答していただいてます。具体的にどのようなことを感じていますか?

尾田:これまで私自身がいろいろとやってきた経験も踏まえて、さまざまなスキルや考え方をもった人が集まり、お互いにリスペクトし合える関係性のチームをつくっていきたいと考えています。企業はあくまではたらく場所です。私自身、はたらいている人は外部も内部も関係なく、平等に評価しています。

社内だけで議論していると、どうしても、同じような結論しか出ません。新しい化学反応を起こすためにも、いろいろな方と議論する場をつくりたいです。

大里:続いて飛松さんから、「大企業の意思決定デザインを変革する」と回答していただきました。具体的に教えてください。

飛松:日本の大企業は、一社員から課長、課長から部長というように、ミルフィーユのように複層的な承認プロセスを経なければ意思決定ができません。この意思決定デザインを変革させなければ、新しいチャレンジは生まれないと思っています。

原則、既存の業務では、知識と経験が豊富で決断力がある方がマネジメントの立場にいます。ですが新規事業の場合、実は逆のことも多く、現場社員の方が現状を把握し必要な意思決定ができるのに対し、役員になると現場と離れてしまうので状況を掴みづらく、決断に迷う場合もあるんです。

現在の日本が企業統治のあり方に真剣に向き合わなければ、現状のまま変わることはできません。「ARCH」が起点となって、大企業の新規事業における意思決定デザインの方法を訴えていきたいと考えています。

この議論をする際に鍵になるのが、副業人材や外部人材の方です。企業の外の人の方が、いわゆる上層部の方とコミュニケーションをとり、変革に結びつけていくこともできるはずです。

大里:ありがとうございます。それでは質疑応答に入っていきます。

オンライン参加者:レアな人材といっても、知識やスキルがずば抜けていないと選ばれないような気がします。レアな人材の基準を教えてください。

尾田:共通の基準はなく、そのときのプロジェクトに足りていない知識やスキルをお持ちであれば、もうその時点でレアです。

プロジェクトメンバーは4〜5人で、デザイナーがいないとか、知財のわかる人がいないとか、そういったことがよく起こっています。今一緒にはたらいている方も、スーパー人材といわれているわけではありません。在籍している企業の中だと挑戦できる場がなかったという理由で、私たちとはたらいています。

1社でプロジェクトメンバーを集めるのは、実はなかなか難しいんですよね。いろいろな知識やスキルをお持ちの副業人材の方の力を借りたい、というのが正直に考えていることです。

大里:ありがとうございます。それでは最後にお二人から、一言ずつメッセージをいただきたいです。

飛松:昨年から今年にかけて、リセッションという言葉をメディアでよくお聞きになっていると思います。

経済状況が危機に陥ると、そこで革命が起き、新しい業種や業界、企業が生まれるんです。例えば金融危機のあと、フィンテックというビジネスが生まれましたよね。今、海外ではGAFAMといわれる大企業が、環境問題に取り組み、世の中を変えようとしています。

私たちは今、良くも悪くも経済、そして社会の変動の中にいます。そういった中では、残りの人生をどのようなテーマに使うのか、ということを考えるべきだと思っています。それぞれのテーマにチームとして取り組んでいけば、もっとおもしろい日本の未来がつくれると思っています。

「ARCH」もその一つの起爆剤になりたい。皆さんともっとおもしろい未来をつくっていきたいです。一緒に頑張りましょう。

尾田:大企業は人材が豊富だと思われているかもしれないのですが、実際には、プロジェクトメンバーだけでは、不足しているスキルが多いです。正直に言ってしまうと、非常に困っています。

ぜひ、いろいろな方と一緒にプロジェクトをやっていきたいです。副業をしてみたいと思われましたら、NECのことを頭の片隅に置いていただき、応募していただければと思います(笑)。

大里:それでは第二部の1つ目のセッションはここで終了です。お二人ともありがとうございました。

編集後記

第二部の一つ目のセッションは大手企業の立場から考える「企業の副業人材活用って今後どうなる?」をテーマに、議論が進みました。

副業人材を活用することで、日本電気株式会社の尾田氏は「新しい挑戦へのハードルが下がる」ことを実感し、森ビル株式会社の飛松氏は「自社の強みに気づける」と提言されていました。「自前主義のデメリット」を感じる企業にとって、副業人材の活用は新しい組織づくりの第一歩になる可能性を持っているようです。

第二部の二つ目のセッションのテーマは「スタートアップにおける副業人材のリアル」です。副業人材の活用は、スタートアップ企業において進んでいるように思われていますが、実際はどうなのでしょうか?その実態に迫ります。(次のセッションのレポート記事はこちら:「スタートアップにおける副業人材活用のリアルについて」を読む

●その他のレポートまとめ

※オープニングトークセッションのレポートはこちら:「個人も企業も副業を選ぶ時代になっている理由」を読む

※第一部トークセッションのレポートはこちら:「副業の専門家と実践者が語る、副業のリアル」を読む
※第二部トークセッション2のレポートはこちら:「スタートアップにおける副業人材活用について」を読む

※第二部トークセッション3のレポートはこちら:「地域における副業や副業人材活用のリアルについて」を読む

(書き手:みやたけ/編集:佐野 創太/監修:HiPro Direct編集部)

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